先日の上書き翻訳セミナー(ぱらぱら編)
でご質問をいただきまして、試した辞書の形式です。
上書き翻訳用の一括置換支援ソフト「ぱらぱら」
で用いる辞書のアイディアを紹介いたします。
▼この辞書でできること
辞書を用いて置換後も、「見出し語」(原文の置換対象の語句)が表示されます。
具体的には、「vehicle」を「車両」に置換する場合に以下の通り表示されます。
置換前
Apple's patent FIG. 2 shown below illustrates system 200 which includes a portable computing device 102, a parking system 104, and a vehicle 116.
置換後
Apple's patent FIG. 2 shown below illustrates system 200 which includes a portable computing device 102, a parking system 104, and a ★vehicle 車両★ 116.
お客さんからいただいた辞書を用いて一括置換をする場合、自分では知らない訳語に置換される場合があります。
そのようなときに、訳語を見るだけではなく、原文で使われていた語句を確認できれば理解が深まりますね。
▼辞書の記載
「訳語」(置換後の文字列)に、「見出し語」を入れます。
vehicle(タブ)★vehicle 車両★(改行)
区切りがわかるように★マークを使いましたが、これはどのようなマークでも構いません。
後の翻訳工程で見分けがつきやすい記号をお使いください。
▼注意点
このように、置換前の語句を上書き後に残す場合、別の辞書で「vehicle」を再度置換してしまう恐れがあります。
そこで、以下のように2つ設定をします。

置換した語句には蛍光ペンで着色をします。
上の例では、黄色に着色しました。
色の設定方法は、ぱらぱらに同梱されるマニュアル をご覧ください。

ぱらぱらでは、置換対象を「フォントの色の種類」と「蛍光ペンの有無」で限定することができます。
以下のように「蛍光ペンをなし」に設定します。

このようにすれば、置換対象を「蛍光ペンがない文字列(=置換されていない文字列)」に限定できます。
どのような使い方がいいのかいろいろお試しください。
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